田口

新潟から来た東京の大学2年生

隣の席の会話

ファミレスに来ている。 図書館で借りた文庫本を読みにきたのだ。 読み始めてすぐに女子大生であろう3人組が通路を挟んですぐ隣の席にやってきたのだ。僕は前髪をかきあげ、姿勢を正した。 そして約1秒ほどで全員の顔面に視線を巡らし、文庫本に向き直った頃…

ばあちゃんがくれたレトルトの牛丼

1週間ほど実家に帰省していた。 めんどくさくてブログの更新をしていなかったと思いきやそうでもない。 まず実家ではこのブログのことを思い出すことも少なかったと思う。 それだけ新潟にいる1週間が充実していたのかもしれない。 気づいたことがある。 それ…

教習所

今まで通っていた教習所を卒業した。 指導員に「上手だったね」と褒めてもらった。 謳い文句だとわかっていながらもまた大学の友達にこの事を自慢するんだろうなと思った。 教習所の近くには行きつけのファミレスがある。 行きつけになった理由はホールの大…

ナンパ

一人称は僕にしようと思います。 友達といる時のナンパは至って簡単だ。 相手に嫌な顔をされて逃げられても、当然のようにフラれても、運良く連絡先を交換できても、僕が戻ってきた時には「お前すごいな笑、何やってんだよ笑」と、彼らは笑ってくれる。 僕の…

カラオケ

全く尊敬できない先輩がいる。 道にゴミを捨てるし、偉そうで、気分屋で、自分の絡んだ女の話ばかりする。 「金なさすぎて最近は彼女のヒモみたいになってるわあ」と口にしていたのを覚えている。 とにかく、この人を手本にしてはいけないと後輩の我々は皆、…

喫茶店の音楽

ある半地下の喫茶店にはいった。 60周辺くらいのおかあさんがマスターをしているこぢんまりした空間だった。 入ってみると軽く音楽が流れていて、頭の中で再生されていた大阪loverから聴いたこともない洋楽に切り替わった。 夕方からお酒を飲んでいるお年寄…

身近で遠い存在

あるファミレスでバイトをしている。 基本的な仕事は大体こなしており、料理が出来上がるまでの工程や、お客様に提供されるまでの手順も全て把握している。 そんな自分はキッチンを任されることが多くある。 ファミレスなんてほとんどが、完成系の料理をチン…

小5のキャンプ

小5の夏に課外活動のような形で学年でキャンプが開かれた。確か一泊だったと思う。教育実習生も一緒だったのを覚えている。そしてほとんどなにをしたのかは覚えていない。だが一つだけ鮮明に残っている記憶があるのだ。 お昼ご飯にみんなでカレーを野外で作…

喫茶店

新潟の田舎から東京に越してきた自分はどの店に入ろうとも一歩目の足取りが重たい。 お昼時のファミレスでのバイトが終わり、家で作り置きのカレーを食べ終え、一段落ついた自分は、近くの喫茶店に出向いてみようと試みた。 しかし自分はわからない。まず、…